プロテアソーム阻害活性の検定



 プロテアソームは,ポリユビキチン化された細胞内蛋白質を選択的に分解する酵素で,細胞周期やアポトーシスを制御する蛋白質の分解において中心的な役割を果たしている.近年,プロテアソーム阻害剤であるベルケードの多発性骨髄腫に対する抗腫瘍効果が臨床的に証明されたこともあり,プロテアソーム阻害剤は抗癌剤開発の新しい分子標的として注目を集めている.本系では,ヒト由来20Sプロテアソームを用いて検体の酵素活性阻害の有無を検定する.

【方法】
 第1ステップとして,20Sプロテアソームのキモトリプシン様活性に対する阻害活性を調べ,有意な阻害活性が認められた検体について第2ステップの検定を行う.第2ステップではカスパーゼ様及びトリプシン様活性,さらに他のプロテアーゼ(αキモトリプシン,カテプシンB)に対する阻害活性を測定し,検体の阻害活性の選択性を評価する.阻害活性の陽性対照としては,既知のプロテアソーム阻害剤のMG132とclasto-Lactacystin β-lactone(Lactacystin活性化体)を用いる.実際の反応は,20Sプロテアソームに10μMの濃度で検体を添加し,30℃,10分間保温後,基質として20Sプロテアソーム切断配列を含む蛍光標識ペプチドを加え,30℃,1時間反応させる.このとき遊離した蛍光物質(AMC)を定量することで酵素活性を測定する.

【活性の評価】
 検体未処理対照群をもとに各活性の阻害の有無を検討する.有意な阻害活性を示した検体については,段階的な希釈系列を作って50%阻害濃度(IC50)を決定する.
 [3+:IC50<0.1 μM;2+:IC50=0.1〜1.0 μM;1+:IC50=1〜10 μM;±:IC50>10 μM]

【参考文献】
  1. Asai, A., Tsujita, T., Sharma, S. V., Yamashita, Y., Akinaga, S., Funakoshi, M., Kobayashi, H., and Mizukami, T. A new structural class of proteasome inhibitors identified by microbial screening using yeast-based assay. Biochem Pharmacol 67, 227-234. (2004)




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