コンピューターモデリングによる化合物のin silico構造活性相関解析



【目的】
 本支援班の探索系で陽性となった化合物の結合モデル作成,および類縁体の構造活性相関を予測する.標的分子はPDBに構造が登録されている,1)プロテインキナーゼ(PKA,Src,EGFR),2)ヒストンデアセチラーゼ(HDAC1),3)ファルネシルトランスフェラーゼ(FPTase),とする.化合物提供者にin silicoで予測される構造活性相関データを通知することにより,化合物評価依頼者が更に選択性に優れた薬剤を開発する際の手助けを目的とする.

【構造活性相関の評価】
 がん細胞に対して選択毒性を示す化合物は,がん細胞固有の分子標的に作用している可能性が高い.化合物の3次元構造解析,およびX線構造解析が明らかになっている分子標的とのin silicoドッキングスタディーを行う.さらに誘導体化によりさらに結合状態の良い類縁体が合成可能かどうか検討する.

【申込書の作成】
 支援班が陽性と判断した化合物評価の結果を評価依頼者に連絡する際,in silico構造活性相関解析の申込書をメールに添付する.

【方法】
 X線構造が解かれている標的分子とそれに対して阻害活性を示した化合物の相互作用を,分子動力学計算によりin silicoドッキングシミュレーションを行う(Discover/Insight IIを使用).

【結果の通知】
 化合物の3次元構造および化合物と標的たんぱく質との結合状態の計算結果をお知らせします.また誘導体化によって標的たんぱく質との結合が安定になる構造が予測された場合には,その計算結果をお知らせします.

【結合モデルの検証に関して】
 in silicoで得られた結合モデルはあくまでモデルであり,実際の結合を確認するためには類縁化合物の阻害活性や結合アッセイ,および結合部位を変異させた標的たんぱく質との結合アッセイなどの実験データが必要となります.これらの検証実験を行う場合にはご相談ください.

【サンプル必要量】
 化合物の提供は必要ありません.化合物の3次元構造が明らかになっている場合にはあらかじめご連絡ください.

【参考文献】
  1. Usui, T., Kojima, S., Kidokoro, S., Ueda, K., Osada, H., and Sodeoka, M. Design and synthesis of a dimeric derivative of RK-682 with increased inhibitory activity against VHR, a dual-specificity ERK phosphatase: implications for the molecular mechanism of the inhibition. Chem Biol 8, 1209-1220. (2001)
  2. Ishida, K., Hirai, G., Murakami, K., Teruya, T., Simizu, S., Sodeoka, M., and Osada, H. Structure-based design of a selective heparanase inhibitor as an antimetastatic agent. Mol Cancer Ther 3, 1069-1077. (2004)


* 物質名および構造式は,NPDepoで検索できます



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