ファルネシルトランスフェラーゼ阻害活性の検定



 低分子量Gタンパク質であるRasは細胞の増殖,遊走に係わっているが,これらのタンパク質はファルネシル化を受けて活性化される.このファルネシル化はファルネシルトランスフェラーゼ(FPTase)によって触媒される.したがって,FPTaseの阻害剤は癌細胞の異常増殖や転移・浸潤を制御する制癌剤になりうることが期待される.ここでは,FPTaseに対する阻害活性を評価する.

【方法】
 FPTase:ヒト扁平上皮がんA431細胞の粗精製FPTaseを酵素源とし,GST-H-Ras蛋白質,[3H]-FPP を基質とした酵素反応液に,サンプルを添加し,37℃で1時間酵素反応を行う.30%TCA と1% SDSを含むメタノール溶液を加えることにより反応を停止させ,氷上で1時間静置する. [3H]-FPP の結合したGST-H-Rasを含む酸不溶性画分をガラス繊維フィルターにトラップし,6%TCAで洗浄する.フィルターを乾燥後,酸不溶性画分に含まれる放射活性を液体シンチレーションカウンターにより測定し,FPTase活性とする.ポジティブ陽性対照にはFTI-276を用いる.

【活性の評価】
 FPTaseのアッセイ系において,サンプルは最終濃度10 μMになるように添加し,阻害活性を測定する.この濃度で,70%以上阻害活性を示したサンプルについては,10 μMから5段階の10倍希釈系列を作り,再度阻害活性を測定する.50%阻害濃度が1 μM以下のものを有効と判断する.




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